原山台中2年の髙橋晃大くん

 10月11日、第43回世界オセロ選手権で、原山台中学2年の髙橋晃大君が優勝。ユースの部でも優勝し2冠に輝いた。同選手権は1977年から年1回、開催されているオセロの世界大会。今年は23の国と地域から74人が参加し、東京で開かれた。

 髙橋君がオセロを始めたのは小学4年生の時。伯母にすすめられて小学生グランプリ(以下OSG)2015大阪予選に参加した。髙橋君は有力選手に敗れ、初めて悔しい思いを味わった。終わったその足でオセロの本を買いに行き、そこから1年、独学で猛勉強。翌年はOSG大阪予選を全勝で勝ち上がり、全国決勝大会で3位になった。ベスト8に入ると、国内三大大会の一つである王座戦への出場権が与えられる。高橋君は11期王座戦で2段に昇格した。その後、6年生の時、OSGで優勝。一昨年の世界選手権ベルギー大会で準優勝及びユースの部優勝に輝いた。

 世界オセロ選手権といえば、昨年のプラハ大会で選手団が搭乗した便で、元優勝者で最年少記録保持者だった機長の谷田邦彦さんが機内で行った粋な祝福スピーチが話題を呼んだ。一昨年のベルギー大会の時にも谷田さんは日本を出発する選手団の激励に訪れたという。髙橋君はカッコいい制服姿の機長との交流に非常に感激したそうだ。

 オセロを通して様々な人と出会い、海外遠征、テレビ取材・番組出演、堺市栄冠賞受賞など、次々と新しい経験をした髙橋君は、次第に『大好きなオセロを普及させたい』と思うようになった。原山台東小学校卒業時には「オセロ世界チャンピオンになって普及活動をしたい」というのが目標になっていた。

 髙橋君は独学で始めたため、情報収集は主に父の重光さんが担う。「練習相手はできないので後方支援を。現地に連れていくのも担当だが、まさかベルギーまで行くことになるとは」と。

 原山台中学進学後も名人戦で優勝するなど、順調に戦績を残してきた。そして今回、念願の世界チャンピオンに。髙橋君は「世界選手権は長丁場なので、気力と体力の両方が必要。今回は決勝まで維持できたので、自分で成長を感じた。次の目標は最年少記録で最高段位9段になること。3年生は受験に集中し、将来オセロの普及活動をできる人間になりたい」と頼もしいコメント。

本格的なオセロ問題集出版 コラムも収録

 髙橋君が世界オセロ選手権で優勝し、ユースの部も優勝して2冠に輝いた同じ日、奇しくも「髙橋晃大のオセロ必勝手筋」(マイナビ出版)が出版された。内容は様々な局面での戦い方について解説するスタイルの本格的オセロ問題集。入門用ではなく高度な内容に振り切った構成になっている。これも本人が執筆したというコラムは中学生とは思えない思考力に裏打ちされた読み応えのある文章だ。

 小学4年生でオセロを始め、最初の1年は独学で猛勉強した。そこから練習会などで研鑽を重ねた。一方、5年生の時には、オセロの入門用プリントを配布するなど、積極的に普及活動も行った。

 髙橋君のオセロ普及にかける情熱を象徴するのが薬師寺健太君(小学4年生)だ。薬師寺君はテレビで大人相手に戦う髙橋君の勇姿を見て感動してオセロを始めた。髙橋君は薬師寺君と一緒に練習して直接アドバイス。今大会では薬師寺君も74人中11位になり、ユースの部では準優勝。急成長した薬師寺君を優しく見守る髙橋君の姿はまさに師匠そのもの。

 「オセロ普及の広告塔になれるよう、『最後まであきらめない』を座右の銘に実績を重ねていきたい」と。出版に合わせて作ったサイン本は、習字の経験を生かし思いを込めて書いたそう。

 父の重光さんは「オセロの考える力を養う効果は大きい。元世界王者の教諭が顧問の麻布高校や灘高校のオセロ部、そこから東大・京大オセロ部に進むルートが象徴するように、オセロはとても有意義なゲーム」と、オセロと学習の好循環に太鼓判を押す。

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