府が見解を示す

 近畿大学病院の移転跡に整備する後継病院について大阪府は、回復期機能を有する119床の病院が基本という見解を示した。今後、この方針に沿って病院確保に努めることになる。

 大阪狭山市と府、近大は18年9月に基本協定を結び、移転跡地での医療機能確保などについて3者協議を重ねてきた。その間、市は議会や市民要望などをふまえ、近大が病院再編計画で当初示した診療科目28科・病床数300床、小児、周産期、救急医療などの機能を備える病院設置を一貫して求めてきた。

 後継病院についての府の見解は、南河内二次医療圏内で不足する回復期機能を有する病院を中心に検討すべき。病床数は現病院(919床)と移転後の新病院(800床)の病床差である119床を基本。それを超えて整備するには厚労省協議が必要であるとした。

 この見解は市や近大、厚労省および府内の医療関係者の共通の認識であり、今後、近大が後継病院を確保するための基本となる。

 市によると、119床超の病院整備が可能なケースは2通りあり、同医療圏内の病院が跡地に移転し、その病院の既存病床に119床を追加するケースと、市が新たな医療需要などのデータを提出し府を通じ厚労省と協議するケース。

 厚労省との協議は、同医療圏内の既存病床数が府の基準病床数を上回っていることなどから現実的ではない。仮に300床が確保できたとしても、医師の確保や病院経営の厳しさなどから小児、周産期や救急医療などが標榜(ひょうぼう)できない公算が高いと見られている。また同医療圏内からの病院移転ができないときは、病床数は119床が上限になる。

 移転による医療提供に空白期間が生じてはならない。もし後継病院の開設が遅れ、一定期間病床が稼働しない場合、未利用病床として廃止されることもある。

 このため近大が移転する24年4月までの限られた期間で、確実に後継病院を確保する必要がある。

 市ではまず119床をスタートラインとして、同医療圏内外を問わず確実に後継病院を確保するよう近大に要請し、その過程をみながら3者協議のなかで診療科目などについて可能な限り要望していくとしている。

移転後も引き続き基幹病院の役割担う

 近大病院が南河内二次医療圏で担っている役割は、三次救急、心筋梗塞・脳卒中などの救急。がん、小児、周産期医療などにおける基幹病院および災害拠点病院としての機能・役割である。移転後もこれまで通り、その役割を担うとしている。

 なお同医療圏における医療需要などについて府では「既存病床数が将来にわたって基準病床数(医療需要)を上回り、一般病床の利用率から病床数の不足感はない。不足する回復期機能を担う病床への転換、確保が喫緊の課題」という。

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