堺市の竹山修身前市長の関連政治団体の政治資金収支報告書に約2億3千万円の記載漏れがあった問題に絡み、堺市議会は証人尋問への出席や証拠書類の提出を拒んだとして、竹山前市長ら4人を地方自治法違反で刑事告発した。

 市議会によると、竹山氏は20年1月の証人尋問に出席した際、一部の質問に対し「個人のプライバシーに関わるため答えられない」などと証言を拒否。また、「百条委の調査は市の事務に関するものに限られ、政治団体の調査は権限を逸脱している」などと主張して、百条委が求めた資料の提出を拒み、昨年10月には証人尋問を欠席した。

 このため、市議会は正当な理由なく証言や出頭を拒否したとして、告発を決めた。同様に証人尋問を欠席した市長選挙の会計責任者、資料提出を拒んだ竹山氏の妻や長女も告発した。

 竹山氏の政治資金については、19年に2億3千万円の収支報告書への未記載が判明。大阪地検特捜部が同年11月、竹山氏と会計事務担当だった次女を政治資金規正法違反で略式起訴した。2人は罰金100万円の略式命令を受け、即日納付している。

真相解明できず

<記者解説>

 市議会が竹山修身前市長らを告発し、事実上調査の幕引きを決めたことで、政治資金収支報告書に約2億3千万円の記載漏れがあった問題の真相は結局解明されないままとなる。

 収入・支出合わせて2億3千万円の記載漏れについては、当初、あたかもどこかに2億3千万円の裏金があるかのように語られ、さまざまな怪情報が駆け巡った。それを信じた市民も多かっただろう。

 しかし、検察の捜査が略式起訴で終わったことや、他の政治団体への捜査の波及、脱税での立件などがなかったところをみると、未記載はおそらく竹山氏が言うように「ずさんな管理」が原因だったのだろう。

 本来、この「ずさんな管理」の実体について竹山氏本人が詳細に説明し、市民に謝罪するのが筋だ。それなのに、なんとか辻褄(つじつま)合わせをし、ごまかそうとした態度は見苦しかった。

 それにしても、今回の問題を通して感じられたのは、政治家の言葉の軽さだ。竹山氏は、市長を退任する際に「機会あるごとに市民に説明していく」と語った。しかし、その言葉通りに行動しているようには見えない。百条委という場は避けたいという心情は理解するが、別の方法を取ることもできたはずだ。

 また、当初、市議会も「2億3千万円の支出入を解明する」と大見得を切っていたが、百条委の池田克史委員長(維新)はSNSなどで「百条委員会には限界がある。やるだけのことはやった」などと言い訳を発信。市民の期待になんら応えられなかったことを、市議会は大いに反省してほしい。 

 #政治資金問題 #竹山おさみ前堺市長 #泉北コミュニティ

あなたにおすすめの記事