経験生かし寝室用と車用を

 フロアチェアと呼ばれる独自の座椅子を考案し、世界トップシェアのパーツを作りあげ、自身で開発した特許商品は70件にものぼる山下善伸さん(高尾、80歳)。このたび寝室用簡易トイレ「山ちゃん3号」と、キャンプや旅行時に使用できる車用簡易トイレ「山ちゃん」を開発。商品化にこぎ着けた。

 山下さんは向陽技研株式会社(本社・西区草部)の会長で、合同会社向伸の代表社員。山ちゃん3号は、自身が夜中に何度もトイレに行くことを苦痛に思い、2〜3年前から構想を練り始めたもの。持ち前のアイデアと技術で試行錯誤。匂いが漏れず、倒れないような安全設計で細心の工夫と丈夫さが施されている。

 堺区で祖父の代から和鉄の卸売業と刃物製造業を営んでいた家庭に誕生。堺空襲で工場は全焼したが、戦地から復員した父・義一さんが錦綾町に工場を再建。順調な小学校時代を送った。 ところが、中学1年生の13歳で腎臓膀胱結核を発病。6年間療養生活を余儀なくされた。19歳で、成功率50%の大手術に挑み、奇跡的に命を取り留めた。

 ある日、アメリカで流行していたサマーベッドを知り「これは売れる」と、サマーベッドギアの開発に取り組み成功。ギアは、輸出されるまでに。その後も山下さんの研究心と粘りと行動力で、木製座椅子背もたれ角度切替え金具など次々とパーツを開発しては実用新案を出願。山下さんが考案した商品は、ドイツケルンにてインターツム賞を受賞した。堺の町工場だった会社は現在、中国・ドイツ・ベトナムなど世界にも会社を持つまでに発展。

 「山ちゃん3号」と「山ちゃん」は男性用だが現在、女性用も開発中。「高齢者施設などでも役に立つのでは」と、山下さん。「少しでも興味のある方の連絡をお待ちしています」とも。問い合わせは向伸06・6657・5611

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