栂・美木多駅のすぐ近くにある西原公園はソメイヨシノなどが約1600本ある泉北の桜の名所の一つだ。いつもなら花見でにぎやかになるところだが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止で、堺市から公園内での大人数での宴会自粛要請が出ている。推奨される通り、行動を共にするのはせいぜい家族単位、お互いに距離を保ちつつ三々五々散策することになる。

 そこで、花見やスポーツなど、目的があって西原公園に来るとまず気が付かない牛石古墳をご紹介しよう。子供も大人も歴史ロマンを体感できる珍しいスポットだ。区役所を出発点とした行き方を説明する。区役所裏手の駐車場から西原公園グラウンドに添ってまっすぐ延びた道を進み、グラウンドの端の近くまで来ると、広場とも言えないくらいの四角いスペースがある。その角から左手に伸びた細い道に入ると、すぐ前にこんもりした築山のようなものと看板が見える。これが牛石古墳だ。

 大仙古墳とは随分違い、堀も柵も何もない。公園なので立ち入り自由だ。人様のお墓にお邪魔するのは申し訳ないが、築山に上がると茂みがあって、その真ん中に牛石がある。樹に囲まれた様子は柵の中でくつろぐ牛っぽい。その昔、牛石を切ろうとしたら血が流れ出して大方池(半分血池、大方血池、ハブ池とも)になったという伝説がある。  伝説の元になったものなのか、牛石には明らかに人が手を加えたものとかわかる溝が入っている。看板によると「古墳の石室に用いられた天井石」らしいが「発掘調査が行われていないので、遺物や遺構について詳しくはわからない」とのこと。「被葬者については、地理的条件からこの地域で須恵器生産にあたっていた氏族と推定される」そうだ。この辺りにはこういう小さな古墳が点在していて牛石古墳群と呼ばれていたが、泉北開発時にここだけを残してあとは破壊された。調査もされず、子供が無邪気に登って探検ごっこをしたりする状態でも、残されただけ良かったと言えるのかもしれない。

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