残すは東京〜大阪のみ

 「自分の足で歩いて日本一周を目指したい」と挑戦している茶山台1丁の井上春道さん(76歳)。3月半ばに出発予定の東京〜大阪間1600キロを歩けば、日本一周完歩となる。

 井上さんは退職した60歳の時、法事が予定されている実家の広島県三次市まで歩いてみようと思い立った。それまで運動らしい運動をしたことがなかったため、まずは練習として自宅から勤務先であった難波までの約23キロを5時間かけて歩いた。

「順調に練習が進み、自信ができました」

 そして大阪から瀬戸内に沿って広島までの350キロを12日間で歩いた。次の年は、日本海側に沿って島根県まで400キロを10日間で歩いた。そして、四国一周、九州百名山縦断、北海道一周・縦断など。鹿児島6島、沖縄6島も船で渡りながら歩いて回った。

 旅先でいろいろな人に声をかけられ、人情の温かさを感じるという。また新潟日報などに掲載されたことも。一番、心に残っているのは、73歳の時に訪れた福島県南相馬。2か月かけて東京から北海道を目指して1800キロを歩いている途中だった。「東日本大震災で被害を受け、復興作業が続く現地は活気があるように見えたが、家族を亡くした人々の心の傷は全く癒えていない」と、話を聞いた人のことを思い出し、涙ぐむ井上さん。

 60歳代は、テントや非常食を詰めた荷物を背負っての旅で野宿も苦にならなかったが、70歳代になり、足に負担を感じるようになって台車に荷物を乗せて歩くことにし、野宿もやめた。「歩き方を変えて工夫して負担のないようにしています。老化でなく、進化と思っています」と。「15歳から60歳までずっと働きづめで、今が青春真っ盛りです」と、一年中半そで半パン姿。日本一周完歩に向け胸を張った。

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