20年間、周遊路を迂回

 一部閉鎖が続く狭山池の周遊路について市は、関係する地区住民の理解が得られぬ現状では開放は困難とする見解を改めて示した。12月議会で議員質問に答えた。府も同様の見解で、全面開放のメドが立たない状況にある。

 周遊路は、狭山池が「平成の改修」で灌漑(かんがい)用ため池から治水ダムに改修された折、整備された。一周約2・8キロメートル。

 改修工事に際し、堤の北東部に隣接する地区住民と、プライバシー保護などの観点から、隣接する堤上は管理上必要な通行のみとすることで合意。その区間は閉鎖され、治水ダムの維持管理用の専用路として府が運用し、一般利用者の通行を禁止。その状態が20年近く続いている。

 代替として遊歩道橋を池の上にカギ形に渡し、迂回路とした。しかし堤から歩道橋まで坂を上り下りしなければならないことから高齢者などには負担が大きく、また降雨の後や冬季には歩道橋が滑りやすくなる。

 利用者や議会から、開放についての問い合わせや要望が多くある。市は15年6月議会で全面開放について、大阪府との連携をさらに深め「近隣住宅の皆様との今までの協議内容の再整備や解決策の再検討を行い、未供用部分の開放に向け取り組んでまいりたい」との考えを示している。しかし、市民などが開放を求め署名を知事と市長に提出するなど、いろいろな活動を展開してきたものの進展はなく今に至っている。

 周遊路を利用する高齢者や歩行に不安のある人などは、負担が少なく周回できるよう開放を求める声が強い。一方、比較的若い人や市外からの利用者には、現況を是認する人が多い。

 市が開放について関係する地区住民の意向を確認した時期は、直近で19年春という。開放に向け積極的に取り組む姿勢が府や市に見受けられないのは、改修時の合意もさることながら、「開放が必要」とする根拠が希薄なことによるとみられている。 

写真:バリケードで封鎖された堤上。利用者らは左端の迂回路を通っている。

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